はじめに
会社員としてキャリアを考えるとき、海外赴任は一度はあこがれるテーマではないでしょうか。昔から海外で働くことに憧れていた私は、入社前から海外トレーニー制度に興味を持ち、応募が可能な最短のタイミングで挑戦。
ビジネスで通用するような英語力もなければ、まわりの応募者に比べ年次も浅く社内貢献度も低い中、「どうしても海外で働きたい」という気持ちだけは誰にも負けまいと3年次に思い切って海外トレーニー制度に応募しました。結果として、私は制度を利用できる年次として最年少で合格し、4年次から海外派遣が決まりました。
この記事では、海外赴任に選ばれる人の特徴を整理しつつ、私自身がどのように準備し、どんな対策をしたのかを体験談として詳しく紹介します。絶対に海外トレーニー制度に合格したい!と思っている方の参考になれば幸いです。
海外赴任に選ばれる人の特徴とは?
実際に合格して感じたのは、「語学力が高い人」=「選ばれる人」ではない、ということ。
もちろん英語力は大切ですが、それ以上に重視されるのは次の3つでした。
- 自分のビジョンが明確であること
- 投資価値があると思わせること(社内で信頼されていること)
- 海外で働くことに“リアル”な意識があること
「海外で働きたい!」という漠然とした夢ではなく、
「海外でどんな価値を生み出したいのか」を語れる人が選ばれる印象です。
海外トレーニーに合格するために私がやったこと
ここからは、私が3年目に実際に取り組んだ5つのことを紹介します。どれも派手なことではありませんが、この積み重ねが最年少合格につながったと感じています。
① 英語力強化:エントリーシートにTOEIC高得点を書く
TOEICのスコアをエントリーシートに書くべく2ヶ月間、本気で英語に取り組みTOEIC925点まで伸ばすことができました。TOEICのスコアを伸ばすためにやったことはこちらの記事(2ヶ月でTOEIC900点取った実際の勉強方法を解説)で紹介しています。数字以上に、英語に向き合う姿勢が自信につながりました。
② 自己分析とビジョン設計:5年後・10年後を描く
自分がなぜ海外で働きたいのかを強力な説得力をもって人に語れるようになるまで自己分析しました。帰国後、5年後、10年後のキャリアプランとそれを実現するために必要なこと・海外で働く必要性を分析しビジョンを明確にしておきました。
実際、この「ビジョンの明確さ」は面接でかなり評価されたと思います。「なぜ今このタイミングで海外なのか」「自分のキャリアのために海外勤務の経験が必要な理由」をしっかり語ることで面接官にも響くと思います。
③ 社内へのアピール
海外派遣は上司の推薦が必要だったので、普段の仕事で「信頼を積み上げる」ことは不可欠。当たり前ですが仕事で成果を出すことは常に心がけていました。そしてもう一つ大事にしていたのが海外勤務したいと公言し続けること。まわりに言いまくることでいろいろなところから情報が集まりネットワークが築けます。
④ 先輩からのアドバイス収集
実際に海外トレーニーとして派遣された先輩のアドバイスに勝るものはなし!と思っていたので、先輩にかたっぱしから話を聞き、実際の業務内容や面接でアピールすべきポイントを教えてもらいました。実際の形式で面接練習にも付き合ってもらいました。
ただ業務成果を語るだけでなく、慣れない環境で粘り強く頑張れるか?逆境にも負けないアピールを織り交ぜたり。
⑤ 実際に現地を見に行った
「海外で働く」といっても、現地を知らないままではイメージがぼんやりします。そこで私は、自費で会社の海外拠点がある国に旅行しました。現地社員にアポを取って話を聞けたらベター。面接で「実際に現地を訪れて感じた課題や魅力」を話したとき、面接官が明らかに興味を持ってくれたのを覚えています。面接官は実際に海外で働く、もっと言うと海外事業を統括する立場にある人だったので私の洞察にいろいろとコメントしてくれ、非常に勉強になりました。それから、海外現地を知っておくメリットは面接官と目線があうこと。失礼かもしれませんが、一緒に面接を受けた人の話を聞いていると現地への洞察が浅く、話も薄く感じてしまいました。
面接当日:「想い」を言葉にするだけ
面接では、英語力や実績よりもとにかく熱い思いをぶつけました。
- 海外で挑戦したい理由
- 現地で何を学びたいか
- 現地にどんな貢献ができるか(私を派遣すると会社・現地にどんなメリットがあるか)
- 将来どんなキャリアを描いているか
- そのキャリアのためになぜ海外勤務が必要なのか
などなど海外勤務が不可欠であることを猛烈にアピールしました。
結果、無事に合格。申し込める最年少で海外トレーニーとして派遣 されることが決まりました。
派遣決定後に感じたこと
合格が決まった瞬間は本当にうれしかったです。同時に責任の重さも感じましたが。
派遣前の研修ではビジネスマナーや海外安全対策、現地では文化の違いに戸惑うこともありましたが、どんな場面でも「このチャンスを無駄にしない」と心に誓っていました。
これから海外赴任を目指す人へ伝えたいこと
「海外赴任に選ばれる人」は、特別な人ではなく、準備を重ね、行動を積み重ねた人です。自分よりはるかに仕事ができる人も英語が話せる人もいる中でも着実に対策をしていけば努力は実ると思います。
余談ですが、また、入社してまだ間もないころ、人事に「海外トレーニー制度に合格するためにはどうしたらよいか?」という質問をしたところ「投資価値のある人」と答えが返ってきたんです。個人的にはそれがビビッと来ました。当たり前ですが会社は海外トレーニー派遣に多くのお金を費やすので、海外に派遣させたその人がその後どれだけ会社へ貢献するか?が大切。貢献度合いが高そうな人を派遣人材として選出するに決まっているんですよね。「いくら英語ができても、いくらやる気があっても会社に恩恵がなければ、その人に投資する価値はない。」その現実を常に胸においておきました。そして面接でも私は海外に派遣させる価値がある人間だとアピールしました。
投資価値がある人間と認定されるように努力を重ねるというのが私から最大のおすすめです。
まとめ
海外赴任に選ばれるために私がやったこと:
- 英語力強化
- 自己分析とビジョン設計
- 社内での信頼構築
- 先輩からの学び
- 現地を体感する
この5つを意識して取り組んだことで、私は最年少で海外トレーニーに合格できました。同じように海外トレーニー派遣を目指している方の参考になればうれしいです。


